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【コラム】縮小・撤退続きのLGBTビジネス。しかし!意外な優等生が出現か!?

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ピンクマネー

 

Written by 英司(コラムニスト)

 

常々、ここ数年前から言われている「LGBTマーケット」とか、「ゲイビジネス」とかいうものには懐疑的な私ですが、やはりというか、予想通りというか、想定していたよりだいぶ早く、LGBTで金儲けをしようという動きは終息していっているように見えます。

 

実際に、僕が以前下記の記事で書いたように、ゲイという生き物は厳しい選択眼を持っていて商品やサービスの品質には少々うるさいお客さんなわけですから、普通の商品(もしくはそれにも劣る商品)の頭に「ゲイ向け」と付けたり、「ゲイフレンドリー宣言」を行ったりするだけで簡単に商品やサービスが売れるということはありえないわけです。一部の保険会社のサービスなどを除いては、なかなか成立しないのではないかな、と、ぼんやり考えていました。

 

参考記事:ゲイが語る「LGBT市場」という幻想。ずっと前からレッドオーシャンだったゲイビジネス

 

そんなわけで、まだ終息しきったわけではないので時期尚早かもしれませんが、僕なりにここ数年間叫ばれてきた「LGBTビジネス」、殊に「ゲイビジネス」に関して簡単に検証してみようと思います。

 

 

実はあった成功例!?アダルト業界以外での唯一の勝ち組とは

Twitterである方が、最近は一時期盛り上がっていたLGBTビジネスなるものが思ったよりも早く失速していることに触れており、それを受けて僕が

 

ゲイ市場

結局売れたの

パンツだけ

 

なんて五七五のおふざけツイートをしていたわけで、それに友人が「『ゲイ市場』が冬の季語だね!」なんておちょくって来る始末で、春先の土曜日の朝になんとも言えない寒さを感じていたわけですが……

 

ん?ちょっと待てよ?

 

結局売れたの パンツだけ

 

ってことは?パンツは売れたのか!!

 

と、自身の軽々しいツイートがきっかけとなって、かなりくだらない動機ですがクソマジメにこの件について考えてみることにしたわけでありました。

 

 

ゲイマーケットが注目された時期とおしゃれな下着会社の勃興時期

ちょうど日本で「LGBTマーケット」や「ゲイビジネス」という言葉が出始めたのは2011年頃からで、主に東洋経済新報社とダイヤモンド社の週刊経済雑誌が取り上げたことがきっかけだったと記憶しています。

 

その後この2誌は頻繁にLGBT特集を組むようになり、年を追うごとに加速します。

しかし内容は経済誌ということもあり企業内の人権教育や、男性同性愛者の可処分所得についてなど、これまでの俗説みたいなものを書き直しているだけ、といった内容でした。

 

一方、若い都会のゲイたちはそういった世の中の動きとは関係なく、好きなものを選んで買って楽しく暮らしていたわけですが、今も昔も、ゲイがお金を使うもののひとつが「下着」なんですね。

 

世の中でゲイビジネスがささやかれ始めたちょうどそのときに勃興したのが、日本生まれの男性向け下着ブランド。

 

 

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男性向け下着ブランド「GX3

 

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同じく男性向け下着ブランド「EGDE

 

 

一応「男性向け」ということになっていますが、少しでもゲイのクラブイベントに出入りしている人ならおわかりでしょう。モデルを勤めているのは超人気GOGO BOYたち。両ブランドとも楽天市場などにも出店しているため、間口を狭めないためにも露骨に「ゲイ向け」とは謳わないものの、当事者から見れば極めて鮮明に「ゲイ向け」であることがわかる商品展開の方法です。

 

ある友人が昔、こんなことを言っていました。

 

「頭に『ゲイ向け』ってついた商品ってなんとなくダサいし、そういうのを疑いもなく買っちゃう人って情弱っぽいよね」と。

 

こういう感覚にうなずく人も多いのでは。

 

ただ、この2ブランドの下着に関してはその限りではなく、明らかにゲイ向けに展開されている商品であるにも関わらず、ゲイのプールパーティやビーチパーティに行けば、「ダサい」とか「情弱」なんて言葉とはまったく無縁に見える、これまたイケメンマッチョのいわゆる「シャイニー」なゲイたちが堂々とこれらのブランドの水着をお召しになって闊歩しているわけです。

 

大きなゲイのクラブイベントに行けば、これらの下着メーカーとイベントがコラボして、出演しているGOGO BOYたちをモデルにファッションショーをするなど、ここまで鮮明に「ゲイ向け」であることを押し出しつつ、商売としても成功している例は、実はアダルト産業以外では初めてではないでしょうか。

 

 

次ページ >> ゲイ向け下着メーカー成功の秘訣は?

 


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